現在午前9時、サァ、この鳥居をくぐって登山開始

霧が出てきたが、長袖シャツに雨具を着ているので暑いくらい。頂上方向はやや靄ってハッキリとは見えない。ひょっとしたらここは雲の中なのだろうか？

雲が立ち込め下界は見えない。
休憩しながらビデオ撮る時間が多くなる。ハァハァ喘いでいる。前方を見上げれば気分が滅入り、後方を振り返れば気分が晴れる。

万年雪が登山道の直ぐ下に見える。降りていき触ってみたい。

気おつけないと足の踏ん張りがきかずズルーズルーと滑る。

山頂まで最後の山小屋が九合五勺（標高３５５０ｍ）の胸突山荘。
今10時半、頂上へ昼までに着くんだろうか？、ちょっと心配になってきた。「山頂まで３０分」という看板があったが、今の俺には意味はない。

さっきの雲が去って晴れてきた。熱くも寒くも無く丁度よい。すがすがしい感じ。上方に見えるあの窪みが頂上のようだ。
この辺りでは皆しんどそうに登っている。五歩登っては１分休憩し、を繰り返す。
ビデオも高山病にやられたらしく、ぼやけて写っている。

山腹にクネクネと「く」の字形に車道が作られている。ブルドーザーと一台の車がユックリユックリと登っている。
山小屋、あるいは頂上に荷物を運んでいるんだろうか？。路肩が今にも崩れそうで、見ていて怖い。これって頂上まで通じているんだろうか？。いつか観光登山バスが登ってくるかも。

12時になった。いま登ってきた道を振り返る。下方に万年雪と山小屋が見える。「言葉が出ないくらい最高にしんどい」とうなっている。 

頂上の鳥居が見えてきた。まもなくだ、でも死にそう！。暑い、雨具を脱ぎ長袖一枚だけに。それでも暑く半袖だけでも十分。