サボテン

      2008年、今年のベランダ大賞 (2008/12/30)


八年ほど前、何気なく四種類ほどの花を買ってきてベランダにほっといた。確かハイビスカスもあったような・・・。出張やなんやかんやで面倒見切れず、数ヶ月で消えていった。その中でこのサボテンだけは、ズーズーしいというか頑丈というか、ただ一つ生き残った。そしてズーっとベランダの片隅で生きていたのです。昨年春にベランダ・ガーデニングを始めましたが、”こいつ、まだ居たんだ!”ってな感じでした。

今年は大変な年でした。この夏から秋にかけて、この恋人達との楽園が壊滅状態にされちゃったのです。長年の共益費が溜まっているからという理由だけで、建物周りの大改装が行われたのです。ベランダにモノを置けない、ドアは開けてはいけない等々。この暑い夏場にどないせ!、というんじゃ!。しかたなく狭い室内でしばらく添い寝してやりました。こんな環境の中で次々と倒れていき、八割がたやられました。でもこのサボテンだけは生き残ってくれたのです。

よく見ると、脇に小さなサボテンが二つポロッと落っこちている。双子の子供を生んだんでしょうか?。子供もできたんだし少し大きなウチのほうがいいだろうと、そのとき一回り大きな鉢に植え替えてやりました。そして傍に立ててやったら、そのまま育っているみたい。これがただひとつ、このコに捧げた俺の愛情かも。図体がデッカイだけ、美しくもなければ愛想あるわけでもなく、ただ丈夫なだけ。エサやるわけでもなく、陽のあたる場所においてやるのでもなく、気の向いたときに水をぶっ掛けてやるだけ。そんな俺にでも、ただひたすらに”あなただけよ!”とついて来た。だんだん俺の心も・・・・。今年の大賞はお前だ!!